介護を必要とする人は増えているにもかかわらず、施設利用者の生活を支える人材が不足しているようです。介護施設の利用者によって、求めているサービスは異なります。場合によっては、常時の介護が必要になるケースもあることから、介護職の人材不足は大きな問題となっているのです。
その要因の一つに、労働環境の改善が不十分である施設の存在が挙げられます。多数の利用者に対して少人数で介護を行わなければならなくなってしまうために、一人に割ける時間が少なくなってしまうという問題点があるのです。また、介護施設では利用者の体調の観察などを、常に行う必要があります。しかし、介護スタッフの数が足りていない場合は、十分な体調観察を行えないという問題点が指摘されているのです。
こうした状況を改善するためには、スタッフだけでなく利用者の家族などにも介護に対する理解を深めてもらう必要があります。それだけでなく、業務の効率化を行い、一人当たりにかかってしまう負担を減らす努力をするべきでしょう。例えば、利用者がどの程度の生活能力を持っているのかを詳細に分析し、必要のない介護を止めるなどの工夫が必要です。その代わり、入浴などの体力が必要な作業については十分な人材を確保するなどの工夫をすると、より効率的に業務を進められるようになります。
人材不足の中でも、仕事の中に存在するムダを減らしていくと、より重要な作業に時間を割けるようになるでしょう。それにより、施設利用者の満足度も向上するものです。